モンティ・ホール問題 | 数学者達も間違えた!?確率の問題

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数学
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プロローグ

あっ、博士!ちょっと聞いてよー。

どうしたんじゃ?

【モンティ・ホール問題】って知ってる?
数学パズルの本で見たんだけど、答えがしっくりこなくて・・・。

知っておるぞ!直感と実際の結果でズレが生じる面白い確率の問題じゃな。
それでは、【モンティ・ホール問題】について一緒に考えてみようかの。

よろしくお願いしまーす!

モンティ・ホール問題とは

モンティ・ホール問題】という確率の問題を聞いたことがあるでしょうか。

とあるアメリカのショー番組で行われたゲームに由来するのですが、その確率論にまつわる答えを

巡って論争が起きたほどだと言います。なぜそんなことになったのでしょう。

それは、この【モンティ・ホール問題】が、直感と結果でのズレを生み出すような

題材であったためだと言えます。

以下、実際のゲームの流れについてまとめてみました。

  1. 3つの扉の先に景品、ヤギ、ヤギがそれぞれ分かれてスタンバイしている。
  2. プレイヤーは一つの扉を選ぶ。
  3. 司会者はプレイヤーが選ばなかった扉のうち、ヤギが入っている扉を一つ開ける。
  4. プレイヤーは扉を変えるチャンスを得る。ここで残った扉に変えてもよいし、変えなくてもよい
  5. プレイヤーが景品がスタンバイしている扉を選んでいたら景品をゲット!

ゲームはこのような流れですが、キモとなるのは手順4の部分。

さて、皆さんだったら扉を変えるでしょうか?変えないでしょうか?

2分の1? 3分の1? ・・・3分の2!?

ちなみにこの問題、どう考えたんじゃろうか?

うん、僕は扉を変えても変えなくても当たりの確率が2分の1になると思ったんだ。

だって、司会者の人がはずれの扉を一つ教えてくれたわけでしょ。
これで残りの扉のどちらかに景品が入っていることが分かったんだから、その確率は2分の1。
選んだ扉を変えても変えなくても2分の1でしょ!

なるほどのう。確かに景品入りの扉が二択に絞られたわけじゃから、
2分の1という考え方もしたくなるの。

わしは最初、確率は3分の1のままじゃないかと考えておった。
司会者が扉を開けようが開けまいが、最初に扉を選んだ時点で
それぞれの扉に景品が入っている確率は3分の1、

扉を変えようが変えまいがその確率は変わらないという考えじゃ。

じゃが正解は”扉を変えることで当たりの確率が3分の2になる”じゃ!!!

皆さんの予想はどうでしたでしょうか。この問題、実は扉を変えた場合当たりの確率が3分の2

つまり扉を変えない場合の2倍の確率で当たるのです。なんだか釈然としませんね。ここからは、

【モンティ・ホール問題】において扉を変えた方が良い理由を、感覚的に理解していこうと思います。

早く、早く!

モンティ・ホール問題を感覚的にとらえる

扉の数を増やして考えてみる

オリジナルの【モンティ・ホール問題】では、扉の数が3つでした。

そこで、扉の数を100にして考えてみましょう。

以下、扉が100ある場合のゲームの流れを書きました。

  1. 100の扉の先に景品、ヤギ、ヤギ、・・・、ヤギ、ヤギがそれぞれ分かれてスタンバイしている。
  2. プレイヤーは一つの扉を選ぶ。
  3. 司会者はプレイヤーが選ばなかった扉のうち、ヤギが入っている扉を98枚開けていく。
  4. 司会者「(98も扉を開けるのか・・・)・・・バタン、「メェ~」、バタン、「メェ~」・・・」
  5. プレイヤーは扉を変えるチャンスを得る。ここで残った扉に変えてもよいし、変えなくてもよい
  6. プレイヤーが景品がスタンバイしている扉を選んでいたら景品をゲット!

さて、この流れを読んでどう思いますか?最初に自分の選んだ扉をそのまま信じますか?

それとも、98の扉を開いた上で残った扉の方に変えますか?

・・・どうも扉を変えた方が当たる気がしてきませんか?

第3の人間を入れて考えてみる

別のアプローチとして、このゲームに別の参加者がいると考えて進めてみましょう。

最初の選択で選ばれなかった二つの扉をどちらも手持ちにできるプレイヤー(プレイヤーB)を新たに加えます。

以下、この場合のゲームの流れについてまとめてみました。

  1. 3つの扉の先に景品、ヤギ、ヤギがそれぞれ分かれてスタンバイしている。
  2. プレイヤーAは一つの扉を選ぶ。
  3. プレイヤーBは残りの二つの扉どちらも手持ちにする
  4. 司会者はプレイヤーBの手持ちのうち、ヤギが入っている扉を一つ開ける。
  5. 各プレイヤーは景品がスタンバイしている扉を選んでいたら景品をゲット!

さて、この流れを見てあなたはプレイヤーAとプレイヤーBどちらで挑戦したいでしょうか。

ここでは、プレイヤーBを選択するのが妥当ではないでしょうか。

プレイヤーAは一つの扉しか手持ちにできませんが、

プレイヤーBは二つの扉を手持ちにできるからです。

さて、このプレイヤーBですが、開ける扉の流れに注目して見ると、

元々のゲームにおいて最後に選択した扉を変更した場合のプレイヤーと一緒なのです!

ほ、本当だ!

以上のような考え方をすることで、【モンティ・ホール問題】の考え方について

感覚的に捉えられるのではないでしょうか。

エピローグ

どうじゃ?【モンティ・ホール問題】の考え方、なんとなく掴めたかの?

うん!確かに、扉を変えた方が得だね!

ちょっと複雑だったから、忘れないうちにノートにメモメモ・・・と。

メェ~メェ~。・・メッ??

あっ!野生のヤギがこっちに向かって・・・、うわぁぁぁぁ・・・!

ビリィィッッッ!!・・・モッシャモッシャモッシャ・・・。

せ・・・せっかくのメモが・・・。

フォッフォッフォッ(夕食はジンギスカンもいいのう)。

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