プロローグ
ー夜、とある天文台の広場にてー
今日は雲もなく絶好の星空日和じゃの!
これならみずがめ座流星群も見れるじゃろ。
・・・・・・。
おっ、少年も来ていたんじゃの!
ご家族と一緒かな?
・・・・・・スッ(空を見上げる)。
街中の夜空とは大違いじゃろう。宇宙は本当に美しいのう・・・。
空の向こうで宇宙人もわしと同じような思いで空を見上げてるのかもしれんの!
ちなみに、少年は宇宙人はいると思うかの?
・・・・・・。
ドレイクの方程式とは
宇宙にまつわる数式の一つに【ドレイクの方程式】というものがあります。
簡潔に言うと、これは
私たちの銀河系における地球と交信できる知的文明の数
を推定するための式です。
なんと( ゚Д゚)!そんなことが分かるのか・・・!
そんな驚きの式を下に記します。
N=R*×fp×ne×fl×fi×fc×L
・・・(・・?)。訳が分かりませんね(笑)。以下、それぞれの記号の意味について見ていきます!
N: 地球と交信できる知的文明の数
まずは式の左辺にあるNについてです。
これは、ドレイクの方程式で求めたい地球と交信できる知的文明の数です。
右辺の掛け算を解くことで求める文明の数が分かるわけです。
R*: 私たちの銀河系で1年間に誕生する恒星の数
式の右辺に移ります。R*は、私たちの銀河系で1年間に誕生する恒星の数です。
恒星とは、自らが光を発する星のことです。私たちのいる太陽系においては、太陽が唯一の恒星です。
ドレイクはこの値を10(=1年で10個の恒星が生まれる)としました。
fp: 恒星が惑星を持つ割合
fpは、恒星が惑星を持つ割合を表しています。
私達太陽系の住民からすると恒星と惑星はセットのように感じてしまいますが、
必ずしも恒星は惑星を伴っているわけではありません。
例えば、太陽を除いて私たちの地球から最も明るく見える恒星【シリウス】は、
未だ惑星が発見されていません。
ドレイクはこの値を0.5としました。
ne: 惑星系の内、生命が発生しうる環境にある惑星の数
neは、惑星系の内、生命が発生しうる環境にある惑星の数を表しています。
太陽系で考えると、太陽に近い金星の表面温度は400℃を超えますし、
太陽から遠い海王星の表面温度は-200℃を下回ります。
こんなところでは生命は発生しえないように思われます。
ドレイクはこの値を2としました。
fl: 生命が発生しうる環境にある惑星で、実際に生命が発生する確率
flは、生命が発生しうる環境にある惑星で、実際に生命が発生する確率を表しています。
生命が発生しうる環境にあっても、生命が必ず発生するかどうかは別問題というわけです。
ドレイクはこの値を1としました。
fi: 発生した生命が知的生命に進化する確率
fiは、発生した声明が知的生命に進化する確率を表しています。
生命が発生したとしても、知的生命に進化するかどうかは別問題というわけです。
ドレイクはこの値を0.01としました。
fc: 知的生命が星間通信をする確率
fcは、知的生命が星間通信をする確率を表しています。
知的生命に進化したとしても、星間通信をするかどうかは別問題というわけです。
ドレイクはこの値を0.01としました。
L: 星間通信をする文明レベルが存続する年数
Lは、星間通信をする文明レベルが存続する年数を表しています。
高度な文明レベルをどれだけの期間維持できるかによっても交信できる可能性が変わってきますね!
ドレイクはこの値を10,000としました。
ドレイクの方程式を計算すると・・・
実際にドレイクが計算したN(=地球と交信できる知的文明の数)の値は、
N = 10×0.5×2×0.01×0.01×10000 = 10
となります。
つまり、私たちの銀河系において地球と交信できる知的文明が10あるだろうと推定されました。
なお、これらのパラメーターは根拠に乏しい部分が多く、
想像力豊かに数字を設定することで様々なNの値を導くことができます(笑)。
自分ならこれくらい・・・とパラメータを設定し、
自分の予想にカスタマイズされたNを求めてみてはいかがでしょうか!
エピローグ
(・・・少年は星空に見入っているのかもしれんの!)
あっ、博士だ!博士も今日流星群見に来てたんだね!
えっ、少年・・・あれ?こっちに少年が・・・・・・・いない・・・。
何寝ぼけてんの、もう!これからが本番なんだから!
ほら、コーヒー分けてあげるから目を覚ましてね!
う、うむ・・・。
(コソコソ・・・・・・)スタタタッ!
-人気のない森の奥-
(・・・・・・ピクッ・・ピクッ・・)
(((ホワワワ~ン)))
・・・・・・。
キョウミブカイ……ホシダ…ナ。
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