セカンドプライス・オークション|買い手にも売り手にもwin-winなオークション法!?

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オークション心理学
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プロローグ

こんにちは、博士!ちょっと聞きたいことがあるんですけど・・・。

こんにちは。なんじゃろか?

今、ネットオークションで商品を落札しようとしているんだけど、

僕の知ってる落札方法と違うみたいなんだ。

最近の子は進んどるの。どれどれ見せてごらん。(スマホノゾキー)

ふむ、これは”セカンドプライス・オークション”じゃな。

”セカンドプライス・オークション”?

セカンドプライス・オークションとは?

オークションの種類の一つに、【セカンドプライス・オークション】というものがあります。

一般にオークションというと、

”最も高い買値を入札した人がその買値で商品を購入する”

という方法をイメージすることが多いかと思います。

これは、【ファーストプライス・オークション】と呼ばれています。

これに対し、

”最も高い買値を入札した人が、2番目に高い買値を入札した人の提示額で商品を購入する”

という方法のオークションを、【セカンドプライス・オークション】と呼びます。

有名なところで、Google が広告枠の落札に、この【セカンドプライス・オークション】を

使用していました(過去形なのは後述します)。

一見すると、1番高い買値で支払われない分売り手が損なようにも思います。

なぜ、このような方法があるのでしょうか?

【セカンドプライス・オークション】は、ノーベル経済学賞受賞者、

”ウィリアム・ヴィックリー”により考案されました。(1/3)

セカンドプライス・オークションの利点

【セカンドプライス・オークション】では、自分が出しても良いと思っている入札額を

正直に入札すればよいのです。具体例を挙げて考えます。ある商品に10万円まで出せるとします。

①:入札額を8万円にしたとしましょう。この時、他の人が8万円より安い入札額の場合、

自分が落札できますが、例えば9万円の提示があった場合、自分は落札できません。

10万円まで出せたのに落札できかったというのは合理的でないですね。

②:入札額を限度額の10万円にしたとしましょう。この時、他の人が10万円以下の場合、

自分が落札できます。大事なのは、”落札額は自分の提示額ではなく、2番目に大きな提示額”だと

いうことです。決して限度額いっぱいの10万円を払うわけではありません。自分が出してもよい

と思える範囲で最大限勝負できるのが【セカンドプライス・オークション】というわけです。

【ファーストプライス・オークション】だとどうなるでしょう。

こちらは、一番高い入札額を提示した人がその額で落札するので、

できれば落札価格を安く抑えたい(⇒2番目に高い提示をした人との金額差を最小化したい)

という心理になります。

参加者がそのような心理状態になってしまうと、出せる金額に対し控え目な入札が集まり、

結果的に全体的に提示する入札額が下がってしまうという現象が起こる訳です。

買い手が控え目な提示額をすることで、売り手は買い手が本来出せる金額より安い額で売ることになります。

【セカンドプライス・オークション】では、参加者が皆、出してもよい最大額で入札することが

合理的であるため、本来出せる金額通りの額を提示してきます。

よって、入札額の減少を防ぐ効果が期待できるということです!

”ウィリアム・ヴィックリー”は、ノーベル経済学賞受賞発表の3日後、亡くなってしまいます。(2/3)

セカンドプライス・オークションの欠点

 とても有効な方法に思える【セカンドプライス・オークション】ですが、欠点もあります。それは、

落札価格が不当に吊り上げられる可能性がある

ということです。つまり、主催者側が不正を働くことで、2番目に高い入札額(=落札者が支払う額)を

釣り上げることができるということです。

信頼できる主催者であることをよく確認してオークションに参加することが大事ですね!

また、先述したように、Google広告枠の販売に【セカンドプライス・オークション】法が使われて

いましたが、2019年3月に【ファーストプライス・オークション】法に移行しています。

よりシンプルな仕組みで透明性が高いという【ファーストプライス・オークション】の長所に

価値を置いているのだと思います。

ノーベル賞は存命の人物が対象となる賞ですが、受賞決定後に亡くなった場合に

取り消されることはありません。記念講演には代理の方が出たようです。(3/3)

エピローグ

う~ん、落札できるといいんだけど。

ちなみに、何を買うんじゃ?

松ぼっくりだよ!

・・・買えるといいの!(果たして競合なんてするんじゃろか・・・。)

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