14歳のドッペルゲンガー

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ドッペルゲンガーSS

あああああっっ!ついに家の中に入ってきやがったあああああっっっ!

ここ最近、いたるところで出くわす俺と瓜二つのアイツ。ある時は教室の中から覗き込み、またある時は池の中に潜みこちらの様子を伺っている。昨日は家の角のカーブミラー越しにこちらを監視しているもんだ。いい加減文句の一つも言ってやろうと飛び出したが、そこに人影はない。
アイツは一体何なんだ。俺の相棒スマホで調べてやる・・・・・・、どうやら世界には自分とそっくりな奴が3人いるらしい。ほうほう、俺のように恵まれた容姿の人間が他に2人いるとね。まったく、運のいい奴等だ・・・・・・、ナヌそのそっくりな奴と出会ったらし、死んでしまうだと!?ゆ・・・許せン・・・!!この世に生を受け14年、周りの期待を一身に受け、将来を嘱望されてきたこの俺が、あんな生ごみの詰め合わせみたいな顔をしたやつに殺されてたまるかっっっ!(←おやっ?) ヤ・・・ヤラレルマエニヤラナクテハ・・・!

―――遂にアイツは家の中に侵入してきた。目が合い、ギョッとした表情を見せるアイツ。俺はすぐに護身用のカッターを取ってくる。はあ、はあ・・・、あ、アイツはどこに・・・。
はっっ・・・!アイツだ。アイツもカッターを装備し、また戻ってきたのだ。お互い相対し、構える。く、来るなら来い・・・!奴は震えながらも両手でカッターを掴み、その刃をこちらに向けている。来ないのなら・・・、こっちから・・・!少し前に出るそぶりを見せたところ、アイツも向かってきた。もう引っ込みはつかない。
        うおーーーーーー!!!!!!

「ねーバカ兄貴早く
              洗面台どいてくれる?」

                                   「あっ、ごめん。」

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